2021年3月22日開催
国際通貨研究所 CBDCウェビナー
『中央銀行デジタル通貨(CBDC)をどうみるか
~先行する中国・カンボジア・スウェーデンの戦略と課題~』
モバイルとインターネットの普及により、世界では金融包摂の取り組みが強化されるとともに、我が国では昨今の新型コロナ禍で非接触型決済手段が注目されるなど、デジタル化・キャッシュレス化の波が押し寄せています。こうしたなか、中央銀行デジタル通貨(CBDC)が決済高度化の一手段として注目され、一部の国ではその運用が開始されました。本ウェビナーでは、先行する中国・カンボジア・スウェーデンにおけるCBDCの戦略及びその課題を議論しました。
パネリストによるプレゼンテーションでは、これら3ヵ国は金融システムに与える影響に配慮しつつ、金融や決済に関するそれぞれの国家的課題を克服するための手段としてCBDCを検討・導入していることが紹介されました。パネルディスカッションでは分散台帳技術のメリットとデメリット、クロスボーダー決済におけるデジタル人民元利用の可能性、既存の民間決済サービスとCBDCの棲み分け、といったテーマについて意見交換が実施されました。
詳細は下記プレゼン資料のほか、小早川教授によるレポートをご参照ください。
日時 |
2021年3月22日(月曜日)午後4時 ~ 午後5時30分(日本時間) |
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主催 | 公益財団法人 国際通貨研究所 |
言語 | 日本語(日英同時通訳付き) |
進行 | 講演 及び パネルディスカッション |
レポート | 国際経済金融論考 |
パネリスト (五十音順)
井上 哲也 資料はこちら
株式会社野村総合研究所 金融イノベーション研究部 主席研究員
1985年東京大学経済学部卒、1992年に米イエール大で経済学修士を取得。日本銀行では外国為替課長、国際金融為替市場担当参事役などのほか、福井俊彦副総裁秘書や植田和男審議委員専属スタッフを務めた。2008年に野村総合研究所に転じ、「金融市場パネル」の運営等を通じ日米欧の中央銀行の政策に関する調査を行っている。
小早川 周司 資料はこちら
明治大学 政治経済学部 教授
英オックスフォード大学経済学博士課程修了(D.Phil)、日本銀行企画局参事役、決済機構局参事役等を経て2019年より現職。日本銀行在職中はBIS報告書「中央銀行デジタル通貨」の執筆や、欧州中央銀行との分散台帳技術に関する共同調査(プロジェクト・ステラ)を総括。
竹下 大介 資料はこちら
MUFGバンク(中国) 人民元国際化業務推進室 室長
1996年東京三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入行。オランダ駐在、トランザクションバンキング部、ストラクチャードファイナンス部等を経て、2016年5月より、現職。人民元国際化関連の当局向け提言、人民元クリアリングバンク等、人民元国際化を切り口とした関連ビジネスに従事。
宮沢 和正 資料はこちら
ソラミツ株式会社 代表取締役社長
1980年東京工業大学大学院卒、ソニー入社。VOD企画室長、ソニーUSAダイレクター等を経て、2001 年に電子マネーEdyの事業会社ビットワレットを創立、
2010年楽天Edy株式会社執行役員、理事などを歴任。2017年よりソラミツ最高執行責任者(COO)を経て、現職は同社代表取締役社長、東京工業大学経営システム工学講師、ISO/TC-307 ブロックチェーン国際標準化日本代表委員を兼任。
モデレーター
岩岡 聰樹
公益財団法人国際通貨研究所 経済調査部 部長
1996年東京三菱銀行入行(現三菱UFJ銀行)。経済調査室、ニューヨーク駐在、ロンドンビジネススクール、コーポレート・コミュニケーション部、企業審査部等を経て、2020年3月より現職。