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2000年度

2000年度のテーマ

1.発展途上国の通貨制度、為替管理等を中心とした金融市場のインフラ調査

当研究所は設立以来アジアを中心とした発展途上国の金融市場、金融システムに関心を払ってきましたが、今年度も引き続き為替市場や国債・社債市場を中心に調査を進めています。通貨の非国際化、市場モニタリング強化、社債市場整備等にも注意を払い、現地当局者や市場関係者との意見交換などを踏まえながら継続的に調査を行っています。

2.ユーロ統合に伴うEU諸国の構造改革についての調査

EMU諸国においては、単一通貨の安定性確保の観点から労働市場、財政、社会保障などの各分野における構造改革が急務とされ、各国で改革努力がなされていますが、その進捗に対する評価はユーロの為替相場にも影響しています。また、金融資本市場の統合は単一通貨導入の重要な目的の一つですが、各国間でそれぞれに異なる法規制の調和について中期的な努力が続けられています。私どもは、ユーロ導入が欧州の経済にもたらすこうした広い影響分野について、継続的に調査を行っております。

3.証券取引電子化の調査

証券取引の電子化は、欧米を中心に急速に進展しています。オンライン証券やECNなどが台頭し、証券取引所は再編の動きを加速させ、投資銀行や証券会社も電子取引システムの構築を急ぎ、決済システムの改革も促されるなど、取引の電子化は大きな市場の変化をもたらしています。このような証券取引電子化の動向を、欧、米、アジアと世界的なレベルで取り上げ、決済システム改革の動向も含めて、調査を行っています。

4.地域金融協力についての調査

アジア通貨危機以来、東アジア地域は地域金融協力強化の動きが強まっており、欧米からもこれに理解を示す声が聞かれます。アジア各国のシンクタンクや国際機関等を招き、広く内外の関係者との双方向の意見交換を図って行きたいと考えています。(具体的には7月にワークショップ開催を計画)