2004年度
2004年度のテーマ
1.東アジアの地域金融アーキテクチャーに関する研究
「東アジアにおける経済サ-ベイランスと政策対話強化」の研究を受託し、専門家チームを組成して海外のシンクタンクとも連携して調査を行いました。「チェンマイ・イニシアティブの中長期的な機能強化の探求」の研究にも参加しました。
2.アジア債券市場の育成
- アジアにおける債券市場研究会
今後の債券市場育成に向けての課題及び対応策について実務に即した実践的な議論を深めました。また、特に、タイ、マレーシアの市場関係者と意見交換を行いました。なお、2003年度の研究会の議論も含め、その成果をとりまとめました。 - ベトナムの国債証券市場整備についての技術協力
証券市場の整備計画を確認しながら、その中で新設が予定されている集中預託振替機関の法的枠組みについて技術支援(technical assistance)を行い、その結果をとりまとめました。
3.円の国際化推進
- ベトナムの対日輸出企業向け円建貿易金融供与のための調査
ベトナムの地場商業銀行と輸出入業者間での円建貿易金融拡大に向け、現地中央銀行、関係当局、銀行、および邦銀など関係者による非公式のタスクフォースを立ち上げ、その実現可能性を様々な面から探りました。平行して、貿易金融の基本的インフラである金融・為替市場一般のインフラ整備についてもベトナム側と意見交換を行い、今後の課題につき確認を行いました。 - タイの対日輸出企業向け円建貿易金融供与のための調査
タイにおける円建貿易金融の実態調査を行いました。更に、同国所在外国金融機関へのヒアリングを踏まえ、2004年1月発表の「金融セクター・マスタープラン」の進捗状況を含めタイの金融規制の分析を行いました。
4.ASEM Task Force アジア側事務局
2004年5月にバルセロナで開催された第5回会合において、アジア側事務局として貿易、投資、金融に関わる具体的かつ実施可能な提言内容の取りまとめに参画しました。提言内容は、その後の調整を経て、同年10月にハノイで開催された第5回ASEMサミットにおいて、タスクフォース共同議長(アジア側の議長は行天理事長)からASEM首脳に対して、正式に提示されました。
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5.地域公共財にかかる調査
国境を越えて地域に便益を波及させる地域公共財(地域プロジェクト)について、2004年10月のフォーラム(米州開発銀行とアジア開発銀行共催、国際協力銀行協賛)開催に先立ち、国際協力銀行や他のドナーの取り組み状況を調査しました。