外国為替リスク管理方法
外国為替リスク(以下、為替リスク)を管理するための方法は、為替エクスポージャーを測定し、為替リスクの大きさを把握した後、(1)エクスポージャーの発生自体をコントロールし、発生したエクスポージャーを削減する手法と、(2)為替先物取引など外部より提供される市場性商品を利用して為替リスクを管理する手法に分けられます。
エクスポージャーを削減する方法として、以下4つの手法があります。
①ネッティング
一定期間において発生した債権と債務を同一企業(グループ)内で相殺し、その結果残された債権・債務の差額についてのみ資金を授受する決済方法。
②為替マリー
債権・債務自体を削減するのではなく、あくまで同一の通貨の債権と債務の決済を組み合わせることでエクスポージャーを圧縮する手法。
③リーズ・アンド・ラグズ
外貨での支払決済の支払時期を早めたり(リーズ)、遅らせたり(ラグズ)することによって、為替エクスポージャーをコントロールする手法。
④為替のパス・スルー
大きな為替変動があった時に、企業が為替レートの変動を国内外の販売価格に転嫁させる方法。販売価格の変更には販売先の了解が必要で、実際に販売価格が変更されるまでには時間を要します。